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モギと申します。小説や映画、その他もろもろの感想を書き殴ってます。評価は、★5つで満点です。


by hasi009
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東野圭吾「天空の蜂」

 超大型ヘリが盗まれ、そのヘリが遠隔コントロールで原子力発電所の上空で停止、その後「日本全国の原子力発電所を止めろ、でないと超大型ヘリを原子力発電所に墜落させるぞ」というメッセージがテロリストから送りつけられ、関係機関がパニックになり、ひょんなことから子供がそのヘリに乗っていてさらに大変な状況になってしまう・・・というストーリー。

 面白かったです!600ページを超える大変長い作品ですけど、物語の展開は非常に早くて中だるみが全然無かったです。作品中冒頭をのぞいてずーっと緊迫感が漂っていて、「圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス」という説明に恥じない作品だと思いました。

 何度も書きますが、東野圭吾先生は、作品である社会現象を取り上げます。今回は、原子力発電所です。なんとなく危険性は感じていても、誰もあんまり反対とはいわない、その問題に対して痛烈な皮肉を投げかけている作品といえます。

 この作品では、東野作品に珍しく(?)大勢の登場人物が出てきます。舞台はあちこちへ飛ぶし、原子力発電所の複雑な機構や最新式ヘリについても詳しく説明しているわけですが、ともすれば分かりにくい小説になりそうなところを卓越した文章と構成能力でまとめあげているところはさすがだなと思いますね。

注)ちなみに、私は大変面白く読んだんですが、友達には「長い!」と言われてしまいました(^^;


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by hasi009 | 2004-09-03 18:35 | 東野圭吾