モギと申します。小説や映画、その他もろもろの感想を書き殴ってます。評価は、★5つで満点です。


by hasi009
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カテゴリ:小説( 54 )

桐野夏生「OUT」

 「このミステリーがすごい!」で国内第1位に選ばれ、日本推理作家協会賞を受賞した作品です。

 深夜の過酷な弁当工場で働く主婦の一人が衝動的に自分の夫を殺してしまう。その主婦は、弁当工場の仲間の一人に殺人のことをうち明けた。そして、その主婦は、死体をバラバラにして捨てることを決めた・・・

 というように、バラバラ殺人を扱った作品なんですが、それよりもバラバラ殺人を通して、登場人物達の背景とか心の内面とかを描いているといった感じがしました。そして、そこにからんでくるのが過去にヤクザでさえ恐れおののくような暴行殺人を犯した男が関わってきて、話はもうとんでもない展開に。

 最後の最後まで、なかだるみすることなく、あっという間に読み終えました。文句なしの★5つです。

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by hasi009 | 2004-09-27 19:08 | 小説

乙一「石の目」

 表題作「石ノ目」に加えて、「はじめ」「BLUE」「平面いぬ」の4作の短編が収められた短編集です。

 4作とも、乙一先生らしく、分類不可能で乙一先生の個性あふれるお話なんですが、やはり初期の作品のためか、「GOTH」「ZOO」と比べると、ぶっ飛び方というか、キレかたが少し足りないようが感じがします。

 しかし、どれをとっても水準以上に面白いです。中でも、「BLUE」が特に良かったと思います。「ZOO」でもありましたけど、乙一先生は、異国の童話調のお話を書くのが上手ですね。

 おまけで、「乙一」というペンネームのルーツも掲載されています。

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by hasi009 | 2004-09-22 20:21 | 小説

真保裕一「奇跡の人」

 長い長い小説です。いや、長くて読み応えのある小説ならいいんですが、すごい長いと感じてしまいました。

 主人公は、一度脳死判定をされかかりながらも一命をとりとめ、「奇跡の人」と呼ばれるまでに回復します。しかし、彼は過去の記憶を一切失っており、その記憶を取り戻すために、彼は消えた過去を取り戻す旅に出る・・・というストーリーです。

 相変わらず、真保先生の詳細な調査にもとづく小説なわけですが、読んでいてちょっと長いなぁ、と思うところがいっぱいありました。特に、主人公と聡美が会うまでのくだりは、そこまで長くなくてもいいんじゃないか・・・なんて考えつつ読んでいました。

 この作品によく似ているのが東野圭吾の「変身」です。この変身がとにかく展開が早くて、しかも主人公の凶悪ぶりが際だっているだけに、この「奇跡の人」は少し物足りなく感じてしまいました。

 先に、この作品を読んでいたら、もっと違う感想を持っていたかもしれませんが。

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by hasi009 | 2004-09-13 18:38 | 小説
ミステリーを扱ったHPの大御所、
『papa’s page 推理小説大好き』
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjd8214/
の「あなたが選ぶベストミステリー」(読者投稿式ランキング)
で上位にあった作品です。

 舞台は、超天才プログラマ真賀田四季を擁する研究所。N大助教授犀川と女子大生西之園萌絵がその研究所を訪れたとき、真賀田博士が両手両足を切断された死体となって発見された。犀川と西之園は、その殺人事件の謎に挑む・・・というストーリー。
 
 なんの予備知識も持たずに読んでいったんですが、面白かったです。この作家さんもアタマがいいというか、するどい発想力を持ってますねぇ。犀川教授、真賀田博士の台詞にうならされるものが多かったです。

 殺人事件が発生するわけですが、そのトリックと犯人の動機もきっついものでした。トリックにはちょっと厳しいところもありましたけど、「すべてがFになる」という謎も良かったと思います。

 ただ、全体的に小説が理系ですよね。ちょっと、文系の人にはつらいかも、とも思いますが。

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by hasi009 | 2004-09-02 19:31 | 小説
 夜の新宿歌舞伎町。刃物を持った男が街中に飛び出し、意味不明の言葉を発しながら人々に襲いかかる。すぐさま男は取り押さえられ、事件は片付いたかと思われた。ところが取調べ中、犯人が奇妙な行動をとったことから、警察は精神鑑定を依頼。鑑定人・小川香深は覚醒剤の副作用と診断する。真相を探るべく犯人の故郷を訪れた香深が行き着いたおぞましい真実とは…。

 「刑法第三十九条」・・・つまり、「犯行当時心神喪失状態にあった場合、裁かれない」という法律を扱った作品です。

 そこそこ面白かったんですが、なぜか今ひとつ・・・といった感がありました。なぜかというと、刑法第三十九条の不可思議というか、理不尽な部分が伝わってこなかったからなんですね。

 この題材、東野圭吾さんが書いたら、もっとすごいものになるんじゃないのかな~なんて考えてしまいました。

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by hasi009 | 2004-08-30 18:01 | 小説

真保裕一 「奪取」

 友人の雅人がつくった一千万円を超える借金を返すため、大胆な偽札づくりを二人で実行しようとする道郎。独創的なアイディアで、大金入手まであと一歩と迫ったが・・・・というストーリー。

 日本推理作家協会賞、山本周五郎賞をW受賞した真保裕一の傑作です。
 
 さすがは真保裕一、奇抜なアイディア、洗練された文章、巧みなストーリー、そしてまたもや取材に取材を重ねて書かれたと思われる、偽札づくりの詳細な描写が見事です。

 面白いんですけど、しかしあまりに詳細すぎるんで、かなり読むのに疲れました(^^; 

 途中、中だるみするところもあるし・・・。確かに、偽札づくりはこの小説のキモなんでしょうが、あまりにも細かすぎるんじゃないかと。もう少し、はしょっても良かったんじゃ無いかな~とも思うんですが、その徹底した取材に書かれるところが真保裕一の小説のいいところなんですけどね。

 ホワイトアウトでは、その詳細な描写が目の前にあたかもその小説の場面が浮かんでくるような感じでしたが、今回の文章の多さにはちょっとひいてしまいました。

 でも、クライマックスは逆転につぐ逆転で見事な終わり方でした。

 それと、中学生から大人の女性に成長した幸緒さんにドキドキでした(笑)

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by hasi009 | 2004-08-25 15:13 | 小説
綾辻 行人氏の作品を読んだのはこれが初めてです。館シリーズが面白い」とHPに書き込んでくれた人がいましたので、買ってみました。かなり面白かったです。

 以下、ネタバレ含みます。
 
 この小説のつくりは私にはちょっと新鮮で。犯人が連続殺人を企てるんですが、それが完成してしまうんですね。

 普通は、どこかで探偵がその殺人を止めて謎解きをするんですけど、この小説では犯人の回想で、全ての謎が明らかにされています。

 それと、効果をあげているのが、登場人物の多くに推理小説に関するあだ名がつけられていること。

 真犯人が明らかになるとき、このあだ名で「がつん」とやられてしまうわけですが、そこまでの布石が素晴らしかったですね。

 ただ、残念なのは、あきらかにおかしいと感じるところがあることです。

 「アガサ」は口紅に塗った青酸カリで死んでしまうわけですけど、口紅に塗られた青酸カリのアーモンド臭に気づかなかったのかな?と。

 素人なら、もしかしたら分からなかったかもしれないですけど、アガサは推理小説ファンでしたし。むしろ、女性だったらその臭いに気づかなかったわけは無いと思うんですけどね~。

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by hasi009 | 2004-08-13 18:30 | 小説
びっくりなのは、この作者が17歳ってことです。

うわ~すげぇ、私の年の半分以下じゃんか q(≧∇≦*p

作品の題材は、兄弟げんかです。

兄の部屋をあさる弟、その弟に殺意にもにた憎悪を抱く兄。
両者の憎しみはエスカレートし、
そのいきつく先は・・・てな感じでしょうか?

なんというか、すごい若々しさを感じます。
小説の中に出てくる物が、
携帯電話やらネットからのダウンロード画像やら、
ターミネーターやら、
さすが17歳だな~と思われる小説の書き方というか。

でも、文章は上手いとうならされてしまいます。
やっぱり、小説ってな才能だな~みたいな。

ラストの方に、この小説が創作なのか、
それとも現実なのか、
ちょっと狐につままれそうなしかけが
あります。

これが計算づくだとしたら、恐るべき17歳といえるでしょうね~。


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by hasi009 | 2004-08-04 15:42 | 小説

乙一「ZOO」




小説をつくりあげる力とは、天から授かった才能だと思う。



努力だけではどうにもならない、

本当に才能というものに恵まれた人にのみ、

素晴らしい小説が書けるのだと思う。



だから、こいつはすごい、という小説に出会ったとき、

その小説家の恐るべき才能に畏怖することがあったりする。

乙一という作家は、作品を読むたびにそう思わされる一人だ。



「ZOO」は短編小説集である。



乙一先生を知る人なら分かるであろうが、

その短編集には、やはり「死」「死体」「血」など、

おどろおどろしいものがわんさかと詰まっている。



しかし、単なるグロテスクに終わらず、

知性のようなものを感じてしまうのだから、

この作家の才能は本当にすごいとしかいわざるをえない。



短編集の中で、特に面白かったのは


「冷たい森の白い家」「SEVEN ROOMS」。

「カザリとヨーコ」も捨てがたい。

ちなみに、小説集の表題になっている「ZOO」が一番つまらなかったかな。
 
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by hasi009 | 2004-07-30 18:54 | 小説

乙一「GOTH」

うわああああ!!怖い!怖すぎるよ!!!

うっかりと真夜中に読んでしまったんですが、
怖くて電灯を消せなくなってしまいました(・∀・;)

この本は、6つの短編小説が1冊になったものです。

といっても、6編の主人公はある男子高校生と、「森山夜」という
高校生の美少女で、
それから「もう一つの理由」でこれ1冊自体が1つの長編小説ともいえるかも。

主人公男の子がまずキレていて、趣味は「人が死んだ現場に立つこと」であり、
さらに森山夜も血なまぐさいことが大好き・・・
ということで、自然とこの二人は凄惨な殺人鬼と接触していくことになります。

 そして、その殺人鬼達もぶっとんでいて、ここには書けないぐらいの(いやマジで)とんでもない殺人事件を起こしていきます。

 ・・・・結局は、あの二人が解決するんだから一応は探偵ってことにもなるのかな?(ちょっと違うか)

 一番怖かったのはやっぱり「リストカット殺人事件」ですか。これはホントに怖かったです。

 あ、あと残念だったのはちょっとわかりにくかったところがいくつかあったことですか。まぁ、それは些細なことなんですけどね。

 ホラー好きならもう絶対に読んで欲しい作品です。


GOTH







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by hasi009 | 2004-07-16 15:16 | 小説