モギと申します。小説や映画、その他もろもろの感想を書き殴ってます。評価は、★5つで満点です。


by hasi009
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カテゴリ:小説( 54 )

主人公の「久太郎」は、時間の反復を認識できるという、タイムトラベラーとでもいうべき能力を持っていた。ただし、久太郎にはその回数や時間の反復が始まる時間を制御することはできない。そんな久太郎の家族と親戚が集まった新年会で、久太郎の祖父が殺された。
犯人は誰か?そして、久太郎は殺人を防ぐことができるのか―――――。

 
数多くミステリー読んできましたけど、ミステリーの主人公が時間を反復できるという能力を持っているという設定は多分初めてです。

かなり奇抜なアイディアですが、なかなか上手く話が展開されていくので、面白く話を追っていくことができます。

祖父の死を止めようとする主人公の孤軍奮闘ぶりに加えて、それに祖父の財産争いや、祖父と娘達の過去の遺恨をからめていることで、話に幅をもたせているところなんかは上手いと思いますね。

 
 
以下、ネタバレですが。 
 
 
 
 
主人公の能力を上手くミステリーに生かして、そして最後に実は主人公が一度死んでいた―――――というどんでん返しは実に素晴らしいアイディアだと思います。

・・・がしかし。

それが、久太郎あこがれの人の言葉で真相が明らかになる―――――という部分にはかなりの違和感を覚えていました。

久太郎の能力は現実には信じがたいことで、それを一度聞いただけの人がそれを理解して、久太郎が一度死んでいたんですよ、なんて結論を導きだしてしまうというのはなんか不自然というか、無理があるなぁ・・・という感じがしました。

どうせなら、実は時間の反復を認識できる人間がもう一人いて、

「久太郎、実は君は一度死んだんだ」

といった方が良かったかな、という気がしますがどんなもんでしょう?(・∀・;)


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by hasi009 | 2004-12-14 17:02 | 小説
 舞台は第二次世界大戦末期。原爆が日本に投下される日が近づいていた。そんな中、日本海軍将校の絹見は妙な命令を受ける。「潜水艦 伊507 に搭乗し、ローレライを回収せよ―――――」。ローレライとは何か?そして伊507に乗り込んだ乗組員が辿る運命とは。

 超絶に面白かったです。

 ネットでかなり評判が良かった作品で、読んだ人の評価をみると、「とにかく面白いから読め!」という意見が多かったんですが、なるほどその言葉に嘘偽り無し、という感じです。
 
 最初はかなり読みづらくて、もうちょっと文字が少なくてもいいんじゃないかなー?とか思いつつ読んでいたんですが、「ローレライ」の正体が判明するあたりから一気に物語に引き込まれ、ローレライが開発された経緯に打ちのめされ、迫力ある潜水艦戦に興奮し、潜水艦「伊507」とその乗組員が辿る運命に―――――

 これ以上はネタバレになので一時的に避けますが、戦争物とかガンダムとかエヴァンゲリオンとかが好きな人ならとにかく読んで損は無い作品かと思います!

 ただ、とんでもなく文章量が多いので、まとまった休みがとれるときに読んだ方がいいかも。関係なさそうなところはずいぶん読み飛ばしちゃったし(汗)



 以下ネタバレ的な感想。

 
 上にも書きましたけど、とにかく最初は読みづらいのなんの。テキストの洪水といった感じで、そこまで細かく書かなくても―――――と思うこと多数。後半でもずいぶん読み飛ばしてしまいました(・∀・;)

 面白くなってくるのは、ローレライを回収するために、フリッツが謀反を起こすあたりからですね。
 
 折笠が「ナーバル」に侵入し、そこでパウラと出会うわけですが、私は何の予備知識も無かったのでその中に女の子がいて、そしてその女の子がローレライの中枢だったというアイディアにはかなり感嘆させられました。
 
 で、とにかく良いのが潜水艦戦です!上巻最後の戦いも良かったですが、B29を撃墜するために、伊507がローレライを駆使して、絶望的とも思える戦力差をひっくり返して作戦を完了する様は実に迫力がありました。

 そして、もう一つは濃密な人間ドラマでしょうか。ナチスの強制収容所のエピソードや田口の過去のお話なんかはもうよくもここまで書けるもんだなと。

 伊507の最後はかっこ良すぎですね。ローレライの痕跡を消滅させるために、米国の勧告を無視して伊507は反撃を放棄して米国の攻撃に身をさらすわけですが、読んでいる最中は、降伏してもいいのに!などと考えながら涙目でした。

 折笠とパウラが多分恋仲になっていくだろうことは最初で予感できましたが、最後はああいう形になって良かったかなと。二人とも伊507と一緒に海のもくずとなるようなラストも想像していたんですけどね。

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by hasi009 | 2004-11-21 22:05 | 小説

終戦のローレライ(上)

えー、最近すっかり更新が滞ってますが、
ゲーム(ウイイレ8)やってるのと、
あとは

「終戦のローレライ」を読んでるので、なかなかこちらまで気が回らないという
状態です(・∀・;)

でも、この小説面白いっす!!

純粋な戦争物かな、と思わせて置いて、
そこであの「兵器」が出てくるあたりは劇的だし、
そして「ローレライ」を駆使した上巻最後の潜水艦戦はかっこよかったですねぇ。

下巻を読むのが楽しみです(・∀・)


 
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by hasi009 | 2004-11-14 23:44 | 小説
 亡父が残した京都の邸「人形館」に飛龍想一が移り住んだその時から、驚倒のドラマが開始した!邸には父の遺産というべき妖しい人形たちが陣取り、近所では通り魔殺人が続発する。やがて想一自身にも姿なき殺人者がしのび寄る!名探偵島田潔と謎の建築家中村青司との組合せが生む館シリーズ最大の戦慄。

 綾辻ファンの方々、すみません。

 とりあえず謝っておきます・・・(´・ω・`)

 ・・・・アイディアはすごい。構成もなかなか。しかし、私の感想はイマイチですねぇ・・・・やっぱり読んでるのがつらいんですよ。

 そのつらさは、「霧越邸殺人事件」よりも上です。確かに、いろいろと不可思議な雰囲気をかもしだしつつ物語が進んでいくんですが、「殺人」と銘打った小説なのに人が死ぬまでに120ページを費やしているんですよ!しかもその死に方は火事による焼死だし!

 それから、人形館でおきる殺人もなんか中途半端。人形館なんだから、それにちなんだ迫力ある殺人をやってほしかったな・・・。

 というわけで、私的にはかなりつらい小説でした。


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↓他の方々の感想です。

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by hasi009 | 2004-11-02 15:20 | 小説

桐生夏生「柔らかな頬」

 北海道支笏湖の別荘地で謎の幼児失踪事件が発生した。母親のカスミには、誰にも言えない罪が初めにあった。娘の失踪は母親への罰なのか。四年後、ガン宣告を受けた元刑事、内海がカスミに捜査の協力を申し出る。三十四歳、余命半年。死ぬまでに、内海の想像力は真実に到達できるか。そして、カスミと内海の行き着く先は―――――。

 直木賞受賞作。なんとか賞を受けた作品ってイマイチな物が多いんですけど、これは 面白かったです。読み終わったあとは放心状態。以下はネタバレとか含むんで、読んでない人はどこか他のブログへいってくださいw

 最初は、ミステリーとしての謎・・・つまり幼児誘拐犯人の正体は誰なんだろう?という興味で読んでいくわけですが、そんなものは途中でどうでもよくなります。

 女として、母親としての本能のままに生きるカスミ、生涯をかけてつかんだ捜査一課の刑事という立場を病気で失い、ほとんどやけっぱちになっている内海の生き様がすごいというか凄まじいというか。

 最後の方は、結局真犯人をぼやかしていますが、やっぱりそれはどうでも良かったですね(だいたい見当はつきますが)。有香ちゃんがどうして外へ出ていったのか、その真実の痛々しさはなんといって表現していいやら。

 結局、カスミも、内海も、もちろん有香ちゃんも救われないですが、こういった救われない小説(例えば模倣犯とか、白夜行とか)にたまらない魅力を感じてしまう私はどこか病んでるのかなー(・∀・;)

「OUT」もそうだけど、桐生夏生の小説には独特のテンポと雰囲気がありますね。暗い井戸の底で奏でるベースの音みたいな。


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by hasi009 | 2004-10-28 20:05 | 小説
 東野圭吾氏の「名探偵の掟」「名探偵の呪縛」を読んでしまってから、どうやら私は「本格推理小説」というものを受け付けなくなってしまったらしい。

 特に、ある山奥の館に土砂崩れとか大雪で閉じこめられてしまったという状況で起こる連続殺人というものにはわざとらしささえ感じてしまったり。綾辻行人氏の「水車館の殺人」で仮面の男が出てきたあたりなどは、苦笑してしまったぐらいだし。

 さて、この霧越堤殺人事件ですが。

 ストーリーは、ある劇団の一行がバスの故障で山を徒歩で下ることになり、下山途中で突然大吹雪に見舞われ凍死寸前になるものの、「霧越邸」なる人里離れた館にたどり着く。大吹雪でその館に閉じこめられてしまった形になるわけだが、その館を舞台にいわゆる「見立て」の殺人が連続して発生する・・・というもの。

 最初は、とにかく読むのが苦痛です。展開があまりにベタだし、色々な「うんちく」が語られるんですけどそれを読んでるのがとにかく苦しい。

 本の紹介とかネットの感想なんかを読むと、この作品は綾辻行人氏の最高傑作とも言われているらしいけど、とにかくきついなぁ、と思いつつ読み進めていくと・・・・。

 驚愕の結末が待っています。

 なるほど、そこに至るまでのしつこいまでのあの描写は、この結末のためにあったのかと。

 ちょっと本格推理小説に辟易していた私でもこれはすごいと思いました。
 
 ただ、活字を追うのが苦手な人にはあまりお勧めできないです。ほんと読むのがしんどいんで。

 逆に、活字大好き!な本格推理小説ファンには超お勧めな小説です。

 以下、ネタバレな感想。

  
 
 
 
 とにかく第3の殺人までが苦痛でした。

 深月さんが殺されたあたりからは、徐々に小説の中に入り込めていきましたけど。

 で、最初連続殺人事件の犯人が甲斐で、その動機が単なる昔起こした事件を隠すため、なんてことが明らかになったときが小説を投げ出そうかと思いました。

 しかし、その後で真犯人が明らかにされたときはとにかく驚愕しました。

 この小説でとにかくすごいのは、その「見立て」連続殺人に納得できる範囲の必然性と動機があるところでしょうか。

 真犯人が動機を語るあたりはミステリー小説の名シーンといってもいいかもしれないです。

 変な感想かもしれませんが、真犯人が動機を語る文章が、とにかく綺麗だと思ったですよ。


以下、霧越邸関係のご感想です。


ちゃらりーまんの日々

うつぼたヌログ


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by hasi009 | 2004-10-21 12:20 | 小説
 面白い。これは面白いよー。一級品のミステリィですよ。

 本作品は、犀川助教授と西之園萌絵が活躍する「S&Mシリーズ」の2作目です。第一作目「すべてがFになる」は面白いけれどもどこか洗練さに欠けるところが感じられたんですが、この2作目は非常に完成度が高いと思いました。

 独特の理論というか考え方を持つ犀川助教授と萌絵のコンビが実に面白い。とにかく普通に話しているだけで面白いです。その二人が密室殺人事件に挑むことになるのだから、こりゃもうたまらんって感じで。

 ただですね。完成度はともかくとして、とにかく斬新だった前作のトリックに対して、今回のはかなり当たり前、というか、普通的な物でした。まぁ、それを論理的に説いていく犀川助教授の行動や言動がとにかくいい感じなわけですが。

 犀川助教授と萌絵とのやりとりでは、けっこう笑えるところもあります。おすすめな小説ですね、これは。

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by hasi009 | 2004-10-15 15:08 | 小説
 旅行で訪れた山奥の温泉地、そこは怪しい村だった―。女子大生しよりと愛子を次々に襲う恐怖の事件。今すぐ脱出しなければ片目、片腕、片脚を奪われ、“生き神”として座敷牢に一生監禁されてしまうという!?頼りの武器はケータイのみ!二人は生きて逃げ出すことが出来るのか?

 序盤がとにかく秀逸です。主人公しよりと愛子が、山奥の温泉地までたどり着く道中と、そして温泉宿でケータイをみつけてその村の異常なしきたりが発覚し、仲居がしよりの泊まっている部屋を訪ねてくるあたりまではすげぇ緊迫感と恐怖感を感じます。

 ちょっと首を傾げてしまうシーンもあるのですが、夜中から読み始めて、朝明るくなるまで一気に読んでしまったので、面白い小説だったと思います。

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by hasi009 | 2004-10-09 12:51 | 小説

少年探偵ブラウン

名探偵というと、外国ではシャーロックホームズやエリュールポワロ、
日本では明智小五郎や金田一耕助なんかが有名ですが、

私が子供の頃(もう20年以上前)に大好きだったのが
「ロイ・ブラウン」という少年探偵でした。

ロイは腕っ節は強くは無いのですが、
「百科事典」とあだ名されるほどの記憶力と推理力を持っています。

そして相棒は、かわいい女の子なのにケンカが強いという
サリー・キンボールとともに、難事件を解決していくというお話でした。

難事件といっても、殺人みたいな血なまぐさいことが起こるわけでは無くて、
身の回りのちょっとした事件なわけですが、
最初は事件発生からロイが事件の真相に気づくまで書かれて、
事件の真相は本の最後に解説してあるという、
読者も水理ゲームを楽しめるという内容になっていました。

これを読むために、ずいぶん町の図書館へ通ったもんです。

ちょっと考えると、少年探偵コナンってこれに似ているなー、なんて(・∀・;)

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by hasi009 | 2004-10-08 16:34 | 小説
 綾辻さんの館シリーズを読むのはこれが2作目なのですが、タイミングが良くなかった。というのも、東野圭吾さんの「名探偵の呪縛」を読んでしまった後なので、この本格推理小説の水車館がやけに陳腐なものにみえてしまいました。

 水車館の主人が、仮面をつけているというくだりでは、ちょっと笑ってしまったし。
 
 トリックの方も、殺された人間と仮面をつけた主人が入れ替わっていることはなんとなく予想できてしまったので、それも評価を下げる一因かな。

 まぁ、かなり昔にかかれた作品ですしね。発表された直後に読んでいれば違ったと思いますが。

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by hasi009 | 2004-09-30 17:52 | 小説